rRAMPAPPA(ランパッパ) / アーチスト秦万里子の自発信サイトrRAMPAPPA(ランパッパ) / アーチスト秦万里子の自発信サイト

不動産騒動記その2

2018.09.08

さて、新しい家探しを始めて1か月が過ぎ、内覧した家もかなりの数になってきた。

不動産屋さんのМさんは相変わらず丁寧な対応で、しゃちほこ張った動きと、何とも言えないキャラもそのままではあるが、さすがに最初の頃からは打ち解けて、物件を見に行く道中ではお互いの家族の話などもぼちぼちするようになってきた。

Мさんは家庭菜園をしているらしいが、旬の時期に同じものばかり採れるから、家族はあまり喜ばないのだそうだ。

「この時季は、来る日も来る日も新玉、トマト、新玉、トマトでございますぅ~」

家庭菜園をやっている時のスタイルまで想像できる。首にタオル、これは絶対だ。

姉とも何度か顔を合わせて、

「あのー、何でございますね、ご姉妹でも、ご性格が随分と違われますんですね」とМさんが言ったかどうかは覚えてないが、Мさんの顔つきを見れば、おおよそそう考えているんだろうなぁ~、ってことはわかる。

ある日Мさんの運転する営業車の中、何となく血液型の話になった。さあ、ここは我が家の、と言うか私の十八番の話を披露する場面だ。

「あ、うちね、4人家族全員違うんですよ~。父がAB、母がО、で、姉が言わずと知れたB,そして私がAなんです。私がいかに大変かこれだけでもおわかりかと」

すると、一般人はほぼ皆、「ええ~、珍しい!」そして「そりゃA型のあなたは大変だわ」と私に同情してくれるのだ。ところが、Мさん間髪入れずこうのたまった。

「秦さま~血液型のロイヤルストレートフラッシュでございますね。素晴らしい!」と。

やっぱり姉属に間違いない。そ、そっち?と言う外れたポイントを突いてくる。

サル目 ヒト科 姉属 とでもいうのかな。それプラス営業トーク。

さて、そんなこんな紆余曲折ありで結局今の家を購入するに漕ぎつけたのだ。

今の家は実に快適、生活するにも超便利、数年経った今でも「良いところに引っ越したね~」と母としみじみ話すくらい気に入っているのだが、しかーし!実は私には気に入らない点があった。二階のトイレの位置だ。これが何と言うか、私からすると唐突な位置にあるのだ。「このトイレね~、こんなところにあったら普通、変でしょう?だからみんな買うのを躊躇するんじゃあ~?」なんて感じで攻めようっと。で、ちょっとごねたら少し位は負けてくれるに違いない、と懲りずに一人せこい計画を立てていたのだが…

又しても私は間違いをおかした。ほぼ購入することを心に秘め、最後の内覧に姉を同行させたのだ。アホか、私は。なんだかんだ言いながら一人じゃ不安でつい姉を誘ってしまう自分にもあきれる。本音では「お姉ちゃんを頼りにしている妹」なの?どうなの?

Мさんの前で「でねぇ~ん、なんと、ここがトイレなのよ、お姉さん、どう思う~?」と芝居気たっぷりに言った私の言葉が終わる前に…出ました!ぶちかまし!いや、ぶち壊し!「あらあ~!便利!いいじゃな~い!」「ここなら夜中もよおしてもすぐ行けるしさ!お母さんだって便利便利!」

そして絶妙なМさんの合いの手!「ほんとにその通りでございます!」「目が届きますですー」気の合う二人…

私の計画が音を立てて崩れた。はい、その通りなのよ。今となっては誰よりもトイレの近い私が超便利に使っております。でもさあ…もうちょっと値段下がったかもしれないのにさあ。まあ、何でも良きに取る姉の好い性格ってことでね。はい、こんなに便利なトイレの位置はございません。掘り出し物でございます~。