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盛り癖?(後編)

2017.11.18

姉がもし伝言ゲームに出場することになったら、無意識に話を盛ってしまいチームは惨敗間違いなしではあるが、あまりの話の面白さに特別賞くらいは頂けるかもしれない…。

しかし、日常生活でそれをやられると、いちいちきちんと話を聞いている真面目な私はいい迷惑だ。
そして私はつい先日、そのDNAの源を母の中に見てしまった。

夕方、母が脚の手術をした友達と電話をしていた。デイ友(デイサービスで知り合ったお友達)だ。キッチンにいた私の耳には当然母の話し声が入ってきた。なんてったって、年寄りだから声も大きい。

「あら、私だって脚は自分の脚じゃないのよ~。」
はあ~?なんじゃと~?
私は「自分の脚ですよ!」と心の中で母に突っ込みを入れた。
「腰から膝まで金属が入っているもの~。そ~よ~、あらぁ、知らなかった~?」

知らないに決まっとる!
腰から膝まで金属?はあ~?ロボットじゃあるまいし。
バ、バ、ババコップ?

確かに数年前大腿骨を手術して人工骨頭は入っておりますよ。それがいつから腰から膝までになったんだか。おそらく入っているチタンは長く見積もっても20センチくらいの物。

アマチュア釣り師が釣果を語るのと同じ。20センチの魚なのに、いつの間にか肩幅くらいに手を広げ、ついには釣った魚は両腕いっぱい左右に広げた大きさになった、みたいな。

どうやら母の脚は腰から膝までチタンで出来ているらしい。凄すぎる。

姉の話盛り癖は母のDNAかあ。いや、盛っているつもりはない、と姉は言うから「盛り癖」と言うと怒られる。

そして、「お母さん、そんな長いチタンなんか入ってないわよ~」と正したところで、「あらそ~お?ふ~ん。」でジ・エンド。
これも姉と一緒だ。

多分彼女達も自分たちの生死にかかわる、とか、責任を負う一件とか、肝心な時はそれなりに要点は押さえているのだと思う。どうでもいい、と言ったら語弊はあるが、大勢に影響がない話題とか、あまり興味のない話、とかはいい加減に聞いたり話したりしているのだ。

そして、雰囲気で話を盛っちゃうのだ、多分。

相当めでたい母娘だ。いちいち真剣に聞いている私は疲れる一方なのだ。

追記
追突した車を5キロ以上追跡→2キロ以上追跡に訂正。
あれ?私にもやっぱり盛り癖のDNAが~。

次回に続く