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プロローグ続き

2017.07.08

さて、グルーミング女、又の名を「秦万里子」が、“到底納得できない理由”でしでかす数々の行動に「はあ~?」と思い続けながらも付き合ってはや半世紀。
可哀相な事に、私には生まれた時からこの姉がいた。
幼い時は姉の変人ぶりに気づいていなかったから、不覚にも姉を慕って尊敬していた…と思われる。

私と違い、何でも積極的な姉。四方八方通る大きな声で自信たっぷりに返事する姉(これは後に中身がないこと発覚)。
写真に写るときも堂々とカメラ目線、大勢での撮影も一番前、ど真ん中でポーズを決める姉。たとえ隅っこに追いやられても、自慢のバッグを前に下げ、片足曲げたポーズで精一杯目立とうとしている姉。

ちなみに私は常に隅っこか後ろの方。前列で写っている写真は、カメラマンさんに「そこの小さい方、前に出てください」と言われた時位。余計なお世話だ。どうせ小さい。そもそも目立ちたくないから背が伸びなかったのだ。なわけない。
あ~それなのに姉は!
頭にスカーフを巻いて、人差し指をあごにくっつけて空を見上げているポーズ、なんていうのもあったような。今考えるに誰がそんなポーズを取らせたんだろう。母が指導するわけない。父?の訳ない。幼い姉が自分で演出しているにほかならない。何の演出?ハイジか?

しかし、私からすればなんてったって4歳年上、幼稚園にも小学校にも4年早く入るのだから「お姉さん」なのだ。
小学校位まで、私はそこそこいい子ではあるが自己主張しない消極的な子供だったから、余計姉には一目置き、そしてコンプレックスさえ持っていたのかもしれない。
本当は私も、主役級の格好をしてど真ん中で写真に写りたかったのかぁ…いや、それはないと断言できる。

そして、ここが肝心だが、姉には音楽の才能があった。突出してあった。なんせ、幼い頃から自ら作曲して歌っていたくらいだから。
そんなこんなで、私にとって姉は才能あるとても大きい存在だったのだ。
しかも…声がでかい。小鳥のさえずりのようなお上品な声しか出なかった私からすればそれだけでもう「しっかり者で頼りになるお姉さん」

自慢の姉だったのだ。不覚にも…。
まさか将来、こんな現実が待っているとはその時はみじんも思っていなかったのである。

 

次回「あ~学芸会」に続く